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Pick up インタビュー 香澄公園プレーパーク【地域団体MAP】 代表 西村桂子 プレーリーダー 西村薫

2025.01.15

香澄公園プレーパーク【地域団体MAP】 代表 西村桂子 プレーリーダー 西村薫

はじめに・・・

穏やかな日差しの中、コミュニティースペース【団地いどばたラボ】というところで
作業をしながら笑顔で迎えてくださった地域団体MAPの代表、西村桂子さん。(以下、桂子さん)
本日は一緒にお願いします。とインタビューに同行してくださったのは
プレーパークという活動を始めるキッカケにもなったという
プレーリーダーの西村薫さん(以下、かおるさん)だ。

なんと親子であるという2人。

距離の近いところで笑い合う2人の様子にワクワクしつつ・・・
共に活動する経緯も含め細かくインタビューさせていただきました。

編集長
編集長

今日はよろしくお願いします。まずはいきなりなんですが、
こども達にルールなしで自由に遊んでもらう空間【プレーパーク】
という活動を始めた経緯を教えていただいても良いですか?

桂子:まず、かおるが大学で教育学部に進みまして、大学2年生の時に
プレーパークっていう活動をやってみたい!って話があったんですね。で、じゃあ!やろう!って事で、

そのすぐ2週間後に千葉市でかおるが代表で開催したんです。

2020年の夏の3日間開催して、最初は知り合いの2組だけだったんですけど、
3日目にはその2組の方がお友達を連れて来てくれて、
最終的には50人の親子が集まってくれて凄く楽しかったんですよ。

かおるは二女なんですけど、長女と私と3人で右も左もわからずやってみた
プレーパークという活動だったんですけど、ちょうど、2020年コロナ禍でもあって、
街もなんか全部静まりかえっちゃってるような状況で、
私達が住んでいるのがちょうど習志野市の香澄っていう地域だったので、
ここでもやりたいなっていうのがあったんです・・・。

それで習志野市にお話を持っていったんです。

その頃、かおるは千葉市に住んでいまして、そっちでこどもの居場所とプレーパークというのをやっていて、
香澄でもやるようになって、不定期ですが2カ所でやり始めたんです。

大学生のかおるが代表でやってるっていうのにも意味があるって感じてて、
そもそもこども達って小さな頃から大学っていうのを意識して勉強とかそういう風に過ごさせようとしても
結局、イメージが出来ないと思うんです。大人達とだけ触れ合っててもそれが見えて来ないっていうか・・・。

で、

実際、かおるは大学生だからそういうお姉さんと触れ合う事で具体的にイメージ出来るし、
親も「最近の大学ってどうなの?」って話が出来たりとするし絶対良いって思ったんです。

そんな感じでプレーパークはあっと言う間に人が集まるようになりましたね。

今は、かおるが日本一周や海外で旅をしている時期もあったりしたので、
地域団体MAPというのを立ち上げてそこの代表として私がいて、
かおるはプレーリーダーとして一緒にプレーパークというのを続けているっていう感じですね。

習志野市の香澄で今やってるプレーパークは55歳前後の主婦の方々と、
若いママさん、パパさん、大学生たちが中心で活動を行ってます。
コアメンバーにはおばあちゃんだったりとか、里親の方だったりとか、
習志野市は母子健康推進員という人達がいるんですが、そこの代表の方だったりとかが
いてくださってたりして、皆さん、こどもが大好き!っていう、
そういう気持ちの元、集まってくださってます。

編集長
編集長

かおるさん、ちなみに、今のお話だと発起人の様に感じたんですが、
プレーパークという活動は何故やりたい!と思ったんでしょうか?

かおる:私、小さい頃から優等生タイプで、大人の言う事を聞くとか、
言う通りに動くっていう事に関して凄く得意な子だったんですよ。

学校の中では先生の指示に従って動く子ってやっぱり褒められて、重宝されるので、
模範生徒みたいな感じで、ずっと育ってきたんです。

でも、高校の時に厳しい部活動に入って、指示待ち人間だったから、
自分からは何も出来ない奴だっていう扱いを受け続けて、悔しくて・・・でも、

突然、主体性を求められるような環境の中で
本当に何も出来ない自分で打ちのめされた3年間っていうのがあったんです。

学校の中で教わっている事って果たして良い事だけなんだろうか?とか、
こどもが持って生まれた主体性っていうのは教育の中で奪われて行ってしまうんじゃなかろうか?とか、
考え続けた高校生活だったんですね・・・。

それもあって、大学に入って教育学部に入って、
日本の教育がもっと良くならないか?っていう想いを持ったりして学んでたんです。

で、

大学1年生の時にスイスにボランティアで行ったんですけど、
その時に出逢った小学生達が私がなりたかった自由な姿でそこにいて衝撃を受けたんです。

何も言われなくても自分で見つけて行動して、イキイキと取り組むこども達がそこにいたんですね。
その姿に凄く圧倒されて、そのスイスの環境って指示が本当に大人から全くなくて、
禁止事項もルールも全くなく、大人から与えられるものが全くない環境だったんですよ。

そんな中で彼らは立派に考えて、たくましくなっていったんだ!っていうのを凄く感じて、
日本に帰って来た時に、プレーパークっていう活動がある事を知って

禁止事項なし、ルール無し、そういう事がないから怪我もするだろうし、
喧嘩もするんだけど、そういう中だから、自分の考えで自分の行動、
自己責任で問題解決していく力が身に付くんだ。

そういう中だからこそ本当の自由があるんだって、そんなところに惹かれて、
自分でやってみようかな!っていう流れで始めた感じですね。

編集長
編集長

今、不登校も増え続けていたりする中で、かおるさんの話にも
日本の教育の問題みたいなものが感じられたんですが、
その問題って具体的になんなんでしょうか?

桂子:私は

放課後にまで大人の目が入って来てしまってる事だと思います。

かおる達の時代は学校でどんな嫌な事があったとしても、
帰ってきたら、1時間2時間って友達と思いっきり遊んで、自分で満足して、
次の日はまた学校に行ってって出来たんだと思うんですけど、
今はそうとも言い切れなくなってるような気がするんです。

この近くに大きなコミュニティースペースがあって、
コロナ禍だったんですけど、こどもの遊び場を作らせてもらえませんか?って
飛び込みで2年程、そういう場を作らせてもらったことがあるんです。

そこでもやっぱり感じましたね・・・放課後の時間。
自由に発言したり、遊びを考えたり、のびのび過ごしたりする場が
減ってしまってるんだなぁ・・・って。

編集長
編集長

自由!とかとは真逆に行ってますもんね日本は・・・。
例えば先程の話でスイスの教育の話がありましたけど、
自由過ぎる中で問題というのはなかったんでしょうか?

かおる:大学1年生の時にスイスに行ったのは学校じゃなくて、サマーキャンプみたい感じだったんですけど、
その後に2023年の冬にヨーロッパ6か国の教育を見に行ったんです。その中では・・・

やっぱり自由過ぎる!っていう声も聞きました。

自由過ぎて歯止めが利かないというか・・・、私はそのこども達の風景がとても良いと思ったんですけど、
それはそれでとても難しいって声はありましたね。
大人の権力というか・・・言う事が通らない分、歯止めの利かなさがある。

一長一短な部分があるんだなぁ・・・って。

編集長
編集長

そうですよね。何事にも支持する、不支持の人がいる訳ですもんね。
かおるさん的にはそれも知った上で自由な教育が良い!と思ってる訳ですが
そっちの方が良いと思う理由ってなんでしょう?

かおる:自分の心の声を聴く事が得意なまま大人になって欲しいって思うんですよね。

特に繊細な子なんかは、相手がどんな事を考えているか?とか、相手に合わせる事ばかり気にして、
自分がどんな気持ちでいるのか?とか自分がどんな事を好きでいるのか?っていうのを
軽視して過ごしてしまってる気がするんです。

そういう生き方が続いてしまうと、誰かに好感を持ってもらう為の自分が出来上がって、
その誰かが居ないと成り立たない自分にどんどんなっていってしまうというか・・・
人を鏡にして自分を見る事をし過ぎてしまって、自分で自分を見る、知るって事が
どんどん出来づらくなっていくような気がするんですよね。

自由の中には自分自身で選択して、
その選択をした自分を認めていくっていうのが一緒に含まれると思っているんです。

誰かの為っていうよりは自分で選択して自己責任で行っていく。
そういうのが、結果的に自分の人生を自分で切り開いていく力に繋がるのかなぁ・・・って。

自分らしい人生を見つける事に繋がるんじゃないかなぁ・・・って思うんです。

編集長
編集長

今、実のお子さんである、かおるさんがこども達に対してのあるべき姿を
しっかりと話して、本当に立派だなぁって思うんですが、
桂子さんちなみに、かおるさんを育ててくる中で気を付けてた事や

意識してきた事ってどんなことがありましたかね?

桂子:何もないんです(笑)私、怒ったことがないので・・・w
あと・・・、しつけもしてないんです・・・wだから・・・正直・・・

おかしな娘なんです(笑)

なんですけど・・・、私、長女の子育ての時に酷い鬱になって、1年間親戚に預けてたぐらいなんです。
で、2人目とか無理かなぁって思ってたんですけど、私が1人っ子だったので・・・
姉妹が居た方が良いだろうって事で、かおるが生まれて・・・、
で、その時にも鬱になっちゃったんです。

そんなだったんで、こどもが小さい頃って、自分が何処にいるのかわからなくなっちゃうぐらいだったんですけど、
かおるが幼稚園に上がったら、いつでも寝られるし、
いつでも休んでられるって感じで急に元気になっちゃったんですw

かおるさんが5歳、6歳ぐらいからはずーっと毎日親子3人で遊んでましたね。

そういう意味で子育てって・・・殆ど、公園で遊んでたりですとか、
家の中でもカードゲームやったり、工作やったりですとか・・・
先の事は全然考えませんでしたねw

編集長
編集長

そうなんですね。先程、かおるさんのお話の中で大人の顔色を見たり、
世渡り上手な一面が垣間見えた感じがあったんですけど、
そういう処世術の様なものってどこで身に付いたんでしょうね?

かおる:いや~・・・相手の考えてる事がわかりすぎるタイプなんですよね私。
だから、大人はこうしたら喜ぶ!とか、大人はこうして欲しいに違いない!
っていうのをずっと汲み取って生きてきたんですよね。

高校に行ったらそれがわからなくなっちゃったというか・・・
指示がなくなっちゃって、言ってる事から汲み取れなくなっちゃったんですよね。

1言ったら10動け!みたいな感じだったんで、何をやっても先生に怒鳴られるし・・・。

全然無理になっちゃいましたね。主体性って一体なんなんだ!?って。

結局、主体性を持って生きてきたつもりが、大人に合わせて生きてきただけで・・・
合わせきれなくなったのが高校の頃で、そこからどうして生きていけば良いのか考え始めたというか・・・。

編集長
編集長

主体性がわからなくなってしまうような教育環境・・・。問題ですね。
プレーパークにいらっしゃる方々の中にも、きっとそのガチガチな教育で
固まってしまってる子供もいたりすると思うんですが、
この場所でどんな変化がありますか?

かおる:凄い変化ありますね・・・。
私は最初プレーパークを始めた頃って、私のこどもの頃のような感じの優等生タイプの子達が
沢山来て、それこそ内側にあるものを吐き出す場になって欲しいって思ってたんです。

実際、ホントそうとは言いきれない子達も含めて、色んな子が来てくれて・・・、
でもみんな共通してガチガチだって感じる部分があって、

最初、みんな何でも確認してくるんです。

お昼ご飯は何時になったら食べて良いんですか?とか、
ハサミは使って良いですか?とか、
指示はしていないのに、みんな先生って呼ぶんです。
「先生!先生!」って。何もかも確認とか様子を伺ってくるんですね。

私は承認を求めるその行為は大人への依存だと思うし、
勿論、小さな内はある程度の依存は必要だと思うんですけど、

もっともっと自分で考えて、自分を信じて良いと思うんですよね。

自分でやりたいようにやって良いし、そういう風にプレーパークでは全て認めて、
1から自分で考えてやって良いってわかると、

段々段々聞かずにやるようになるし、何でも試してみようとする様子も見えるんです。

そういう変化をここだと本当によく目にする事が出来ますね。

編集長
編集長

親御さん達ってケガさせたくないし、自分の子にして欲しくない。
みたいな感じで、敏感な方も多いと思うんですが、
その辺で何か言ってくる事ってありませんか?

かおる:親御さん達はやっぱり口出ししたがりますよねw

桂子:3人乗りの丸いブランコがあって、男の子3人がそれに乗ってて、
ロープが括りつけて渡れるようになってるんですね、木に。
そのロープに近いところにみんな座りたいんで、最初は口で喧嘩してる感じだったんですね。
私は同じ年齢ぐらいだし、問題ないと思って近くで見ていたんですけど・・・、

そのうち押し合いになって、ブランコも大きく揺れて、蹴り合って、
最後にある子が叩いちゃったんですよね。そしたら、叩かれた子が泣いちゃって・・・。
保護者の方が飛んできて「なんで止めてくれなかったんですか!?」って私が怒られちゃったんですけど、
「ごめんなさい。」ってお伝えして、その叩かれちゃった子の頭冷やしたりとか対応していたら、
その子「もう大丈夫!」って私の手を握って言ってくれて、

元の喧嘩しちゃった子達のところに自分で戻って行ったんですね。

勿論、結果が良かったから言えるような事なんですけど、

今、なかなか喧嘩もさせてもらえないから・・・
こういう中にも学びの機会っていうのはあるんだよなぁ・・・。

っていう風に改めて学ばせてもらった事がありましたね。

編集長
編集長

そうですよね~。喧嘩から学べる事もあるんですよね。とは言え親は・・・
というところだと思うんですけど、いつも親御さんには
この自由な空間の事をどういう風に説明して納得していただきますか?

桂子:最近、親の過干渉だったり、過保護だったりとかって問題になる事も多いですよね・・・。
でも、禁止事項を作らないという場づくりをさせていただいてるので、

親御さん達も同じように自由に過ごしてくださって良いと思っていて、
「それは言わないようにしてください。」なんていう風には伝えていないんですね。

色んな場面で気付いてもらえればいいと思っているので、今、プレーパークでは

【大人も遊ぼう】

っていう手書きの看板を何カ所も出させてもらっていて、
通ってもらってるうちに、わかってきてもらえたら良いんですよね。

夏場暑い時期に水遊びをやったりもするんですけど、やっぱり子供達って
こども同士、水を掛け合ったりしたいし、するじゃないですか。
それを見てて、大人達って絶対「人に掛けちゃ駄目よ!」「ああ!駄目!!」って言うんですよね。

でも、私とか、かおるとかが中にどんどん入っていって、バシャバシャ掛けられてたり、
私達もこども達に本気で水バシャバシャ掛けてるの見てるうちに、

「あ、別に良いのね~!!」って保護者の方も理解していくというか・・・。

そのうち、親御さんにも水鉄砲渡して遊んでもらったりして、
一緒に遊んでるうちに親の口出しが減っていったりとかしたらいいなって思ってます。

かおる:私は子育てした事がある訳ではないので、
親御さん達に寄り添うっていうのもなんか違うなぁって思うので、

こども達の気持ちを代弁するようにはしています。

遊びを止められちゃった子とかに対して

「あ~今これやりたかったんだよね、自分で。」

とか、

「もうちょっとだったね。」「別に失敗しても良いよね~。」

とか、サラッとこどもの目線でそういう言葉を呟いて、
親御さんがハッとそれで気付いてくれたりとかしたら良いなぁって思ってます。

この間、古くからプレーパークに来てくれた方がまた遊びに来てくれて、
そのお母さんが

「かおるちゃんを見てたから、うちの子に何でも良いよ☆ 
     好きな事やりな☆って言えるようになったんです。」

って言ってくれてて、私の何を見てそう思ってくれたのかわかんないんですけど(笑)
かおるちゃんあんなんだけど、立派になってるし・・・みたいな感じだと思うんですw

かおるちゃんみたいに自由に好きな事に打ち込んでもらえば、
本当は塾とか通って欲しいし、不安なんだけど・・・

きっとその先は何とかなる!かおるちゃんを見ててそう思えた!

私が色々好きな事をやっていた先に、自分のやりたい事も見つけて生きている姿に
そういう風に希望を見つけてくれて・・・、後、うちの母にも、
「お母様がそれをいつも見守っててそれも素晴らしくて・・・。」って言ってくれて(笑)

私達、親子の姿からそういう風に「大丈夫なんだ!」っていうのを受け取ってくれて、
そうおっしゃってくれたのが凄く嬉しかったですね。

編集長
編集長

普通教育が教えている事だけでは埋められないところですよね。
ホント素晴らしい活動だと思います。今後、プレーパークの活動が
目指していく事ってなんでしょうか?

桂子:私達はまだまだ軟弱団体なんですが、ホントちっちゃくで良いので

ルール無しの遊び場を市内にどんどん増やしていきたい。

っていうのと、

常設のプレーパークは作りたいですよね。

不登校のお子さんや小さなお子さんがいつでも遊びに来られるプレーパーク。
今のプレーパークにも不登校のお子さんとかもいらっしゃってるので、
定期開催だけではやっぱり足りなくて、習志野市はそういうお子さんの居場所もまだまだ少ないんです。
だから常設は目指していますね。

あ、あと、今のプレーパークって小学校3年生ぐらいまでの小さなお子さんがやっぱり多くなってて、
それ以上のお子さんになると、ちょっと物足りなく感じてしまうようなんです。
焚火も出来ないし、凄い大型遊具はありませんし・・・、

4,5年生とか6年生とかが来れるようなプレーパークを作れたら、
ここにスタッフとして関わりたい!って子も出てくるかもしれませんし、
その後、中学生とかになった時に何かに悩んだ時とかの相談にも乗れたりするかもしれませんし、

高学年向けのプレーパークも作っていけたらって思ってますね。

編集長
編集長

ホント、どんどん増えて欲しいし・・・そうですよね・・・
大人が設定する遊び場って極端な気は確かにしますね。
高齢者か幼児か・・・多感な時期の子達にも必要ですよね。

かおるさんはどうですか?ご自身の目指すものでもいいですよ?

かおる:教育について学ぶ旅を丸々2年間ぐらいさせてもらって、
【自然】というものに立ち返って、

教育というものから【自然】に還したいと思ってるんです。

というのも、こどもって自然じゃないですか?そもそも人間って自然ですから、
自然と同じリズムで前に進んでいくべきものだと思うんです。

木って成長するのに物凄い時間が必要じゃないですか?
それと同じように私達も凄い時間をかけて成長するべきなのに、
今って時間を操れてしまうところがあって・・・、
本当は凄い時間が掛かって行かなきゃいけないようなところも
お金さえ払えば短時間で行けてしまうし、
2日で腐ってしまうようなものが、1週間腐らなくする事も出来てしまうじゃないですか。

私達が本来乗ってきた時間のリズムって何処に行っちゃったんだろう?

って感じる機会が凄くあったんですよね。

自然の中で生きてる人達、林業の人達とも関わった事があるんですが、
そういう人達って、まだそのリズムの中で生きていて、彼らがこども達に掛ける言葉って、
凄く過不足ないんですよね。与え過ぎてないし、不足もしていない。
旅の中でそういう人達の言葉に出逢って、凄く実感したんですね。

だから、

自然を育てるような大人がもっと増えて欲しいと思っていますし、
自然を育てるようにこどもを育てられる大人がもっと増えて欲しい。

プレーパークもそういうハッと気付ける場なんですよね。

ここに来れば、良いママで居なきゃいけないとかそういうのから解放されて、
こどもが他の子にちょっとなんかやっちゃったとして「あ、ごめんなさいね。」ってサラッと言えるような、
そういうスタートの場であったらいいなって私は思っていますね。

編集長
編集長

ガッチガチの親御さんの力が抜けると、
こども達の力も抜けていくんですね。
かおるさんの話を聞きながらふと、お母さんが鬱になったお話を

思い出したんですが、あの頃の桂子さんは何故ガチガチだったんでしょう?

桂子:色んな事が重なっちゃったのもあったんですよね・・・。
父親の死とか、知らない土地に来ての出産とか、1人っ子で育ってきたので・・・それもあったかな?

こどもを生むってなったら、不安とか色々でつまずいちゃいましたね。

プレーパークにも「今、鬱なんです。」っておっしゃってくれる方もいらっしゃるので、
そういう時に「私もそうだったんですが今こんなに元気なんですよ。」って話すと、
安心して笑顔になってくださる方もいたりするので、自分が経験してきた事って活きますよね。
同じ経験、全く同じではないですけど、感じられるものとかもありますからね。

この間の日曜日なんかも「娘が不登校なんです・・・。」っていう方がいらっしゃったんですけど、
それこそ、私の経験もそうですし、かおるに繋げる事も出来ますし、
今、しんどくて苦しくても、それも全部、後々に役に立つんだなって思いますよね。

なかなか今、つらい状況の渦中にいらっしゃる方だと難しいですけどね。
私もそうでしたからね・・・。

編集長
編集長

自由である事、ガッチガチになってる親御さん達の力を抜いてもらう事、
本当に重要な目的で活動されてるのがわかったところで、
最後になりますが・・・、このサイトを見てる現在、不自由で
生きづらさに悩む方々に一言ずつ言葉をいただいても良いですか?

桂子:私はよくお伝えしてる事があって・・・

困難である事が困難ではなくて、困難である事を言えない事が困難。

だから、人に言うっていう事が大事だと思います。気持ちが楽になるので。
私は鬱の時に人に言えなかったんですけど、言える場を見つけて吐き出すのは大事だと思います。

実は主人の父が広島の被爆者でもう86歳で亡くなったんですけども、
高校生の時に被爆の体験を手記に書いていたみたいなんですね。
でも、誰にも見せず、家族にさえも見せず、戦争の話も一切せず暮らしていたんですね。

でも病気が見つかって、余命が1年って言われた時に、その被爆体験記をたまたま私が受け取ったんです。

で、公表した方がいい!って話をした時に、最初はとても嫌がっていたんですけど、
最後、公表する事を決めて、話し始めたら、色んな人が話を聞きたがってくれて、

それまで全く泣いた事のない義父だったんですけど、
話しながら泣いていて・・・。

その後、凄くスッキリしていたような気がするんですね。
なので、物凄くつらい経験や体験も、誰にも話さないでいるよりは
誰かに吐き出してしまう事で楽になれる事もあるんだと思うんです。

かおる:私は【自由】って落ち込んでる事も【自由】だし、進まない事も【自由】だと思うんですよ。
今、この世界って常に右肩上がりで成長し続けてるような、前に進み続けなきゃいけないような、
そういうところにも私は息苦しさを感じてしまうんですけど・・・。

私、今パーマカルチャーとか土の循環とか水の循環とか勉強してるんですけど、
全ての事って循環・・・円になってるんですよね。っていう事は、

上向きの時もあれば下向きの時もなきゃいけないんですよ。
それが最後、円になってサイクルが出来上がるって事なんですよね。

ずっと右肩上がり、成長し続けるって人工的過ぎて、あり得ないって思うんです。
花だって咲けば枯れるし・・・。

だから、

社会の上向きな感じに飲み込まれ過ぎないで欲しいなって思います。
落ち込んだり、後ろ向きになるのも、それは【自由】で主体性でもあるから、
それをちゃんと感じて、味わって、日々を過ごしてくれてれば良いと思います。
そんな簡単な話じゃないんだと思うんですけど・・・。

こども達と向き合わせてもらっててもそう感じるんですよね。

親にしろ、先生にしろ、愛情をかける事が期待にもなってしまうじゃないですか。
それはこども達のプレッシャーにもなっていく事ですから・・・
愛情と期待って何が違うんだろう・・・っていつも考える事なんですけど、

失敗しても何をしても「あなたの事を愛してるよ。」って伝えるだけで、
期待に変えない事が凄く大事な事だと思うんですよ。支援者としても教育者としても。

上手くいっても、いかなくても全然OK!
上手くいくようにって気持ちが乗っちゃいそうになるんですけど、
こども達と向き合ってる時って本当にそこを大事にしようって思ってて、
とても難しい事なんですけど、

どういう状態でも全部OK!
認めてくれる人を見つけられたらそれがとても良い事だろうと思います。

伝えようとすると、とても難しいんですけど・・・
悩んでる人は良くなろうとして、悩んでいるんですし、
でも、良くなろうとすると、良くなった先でも更に良くなろうとしてしまうし、
まずは、この状態でも全然OK!そう思える事が大切なのかなぁ・・・って思います。

終わりに・・・

最も大事なのは【自由】

しかしながら、その難しさも含め、課題もしっかりと認識し、
向かおうとしている姿に自分のこども達の未来も含めて
気持ちを改めて確かめる時間になりました。

学校教育に関しても、親自身の認識に関しても、
やはり学び、見直す機会というのは必要だと感じると共に、
実際にこども達の笑顔で証明しようとしているお二人の活動が
増え続ける不登校などの問題に関しても、ひとつの指針になるのでは!?
とワクワクせずにいられなかった山田なのでした。

☆桂子さん、薫さんのいらっしゃるところ☆

施設名香澄公園プレーパーク
住 所香澄公園(千葉県習志野市香澄6丁目付近)
営業時間・定休日偶数月の第一日曜日 10:00〜15:00
対応地域習志野市
対 象こどもから大人まで
対応内容居場所
公式サイトhttps://www.instagram.com/playparkdekao_ru/
お問い合わせ担当:西村
keikofunnytalk@gmail.com

インタビュアー:山田賢明
     編集:山田香綸