こもっとちばは千葉県最⼤の引きこもり支援ポータルサイトです。あなたの今を変える!引きこもっているあなたへ!それに関わるあなたへ!行くべき窓口を一緒に探します!

Pick up インタビュー YUME School木更津 校舎長 小林祥太

2023.07.28

YUME School木更津 校舎長 小林祥太

はじめに・・・

広いワンフロア・・・

小、中学生の様々な子供達がのびのびと過ごして
勉強に限らず、色んな話に華を咲かせています。

そこで穏やかに見つめるお兄さん。

話しやすい空気と耳にスッと入ってくる優しい声で
寄り添い過ごす様子には先生と生徒というより
もっと暖かなものを感じました。

そんなYUME School木更津の校舎長である小林さんに
インタビューさせていただきました。

編集長
編集長

フリースクールで働こう!って思ったキッカケは何だったんでしょうか?

最初は教員目指していたんですが教員採用試験に受からず、
次の試験までの間、やはり子供達と関わる何かはしていたいと思っていたところで、
適応指導教室みたいな、東京にはサポートルームというところがあるんですが、
そこの職員はどうか?と小学校の先生に声をかけてもらったのが最初ではありますね。

そこで発達障がいとか、不登校、という子達と関わらせてもらって
こういう形も良いなって思えたんです。

編集長
編集長

学校の先生になりたかったって話がありましたが、
学校の先生には何故なりかったんですか?

そうですね・・・厳密に言うと、中高の体育の先生になりたかったんです。

何故なりたかったかと言えば、運動苦手な子達が運動楽しくなったら良いなっていうのがあって、
運動苦手な普通の子達って結局、学校の体育が最後の体育になるじゃないですか。
そこから大人になったらスポーツとかしなくなるだろうし・・・

だとしたら凄くその期間の体育って一生の中で大事なんじゃないか?って思ったんです。

その期間だけでも運動楽しいな!って思ってもらえるように・・・
そんな教員になりたかったんですよ。

編集長
編集長

そうなんですね。で、実際今、フリースクールで
不登校の子達と接している訳ですが、
目指していた学校の教諭との違いってどこに感じます?

まあ、大きいところで言うと・・・
公立の学校とは違って、当然、民間の教室になりますから、運営などのところにも
かなり注視しなきゃいけないのは大きな違いですかね・・・。

必要なのは間違いないですし、必要としてくれてる子達も沢山いますからね。

子供達と接していく以外のところも重要である!ってところは学校では経験出来ませんよね。

編集長
編集長

ここにいらっしゃるお子さん達は
どういった理由で学校行かなくなった方が多いですかね?

そうですね・・・

まだ自分でもこれ!って言えない子が多いですかね。

編集長
編集長

あ~!それホント今よく聞きます!わからないけど行けないっていう・・・
そういう子達の印象って小林さんからどうですか?

ここに来てる子達は元気な子が多いかなって思います。

ここに来ちゃえば元気になるって感じもあるとは思いますが・・・。

編集長
編集長

でもそうですよね!僕が入ってきても、みんな全然動じてませんもんね(笑)

でもこういう反応見るのも、僕にとっては本当に意外でもあったりして・・・
なんだか嬉しいですよね(笑)

あまり外部の方が入ってくる事って、なかなか無いので・・・。

編集長
編集長

ここに通うようになった子達の変化ってどんなものがあります?

一番は・・・

自分の言いたい事を言えるようになる。

ですかね。

言葉にする事が出来るようになったっていうのは
ご家庭に帰ってからも見られる変化として、ありますかね。

小学生の子達はまだまだ言葉として伝えられないっていうのもあったりするので、

ご家族から、落ち着いて言葉に出来るようになった。

っていうご報告をいただいたりする事はあります。

どうしてもやっぱり親御さん達、忙しかったりするのもあったりしますからね。

編集長
編集長

何か言いたい事を言えるように、導く方法として
こちらで行っている事ってどんな事があるんでしょうか?

意識している事は・・・

返事を待つ。返しを待つ。

って事ですかね。

やっぱりコミュニケーションの力も不十分だったりすると、
言いたい事はこうじゃないんだろうな・・・っていう顔をしてる子もいたりするんですよね。

しゃべってはいるんだけど表情に、こうじゃないんだよな・・・っていうのが
表れてる子ってやっぱりいるので、一緒に整理してあげたりすると良いですよね。

こういう事かな?こういう事ではないんだな?って確かめていくと、
段々と自分の表現を見つけて行ってくれるんです。

しっかりと話を聞いてあげるっていうのは本当に大事なんだと思います。

編集長
編集長

それを聞くと、なかなか学校の先生とかだと、ゆっくり時間取って
しっかり話を聞くってわかっていても難しそうですよね。

そうですね・・・僕も教員を目指していたので学校の先生の忙しさとか大変さは想像が付くので・・・
そこは難しい部分になっちゃうかもしれないですよね・・・。

編集長
編集長

なるほど・・・そうすると、今こうやってこちらに来られてる子供達のように
内側で色々抱えて学校に行けなくなる子って増えていく気がするんですが、
この不登校問題に関して小林さんはどう思いますか?

まあ、間違いなく増えていると思います。

まだまだ僕らはこの地域で認知もされていないながらもお問い合わせもいただきますし、
潜在的な、まだ必要としているけど、動けていないご家庭もあるでしょうし、
増えているのは間違いないですね。

あと、年齢もだいぶ、昔より低くなっているような気がしますね。

小学校1年生から、もう既にお問い合わせいただいたりする事なんかも増えてきています。

編集長
編集長

ええ!何故、小学校1年生から行けなくなっちゃうんでしょう!?

うーん、なんでなんでしょうね・・・(笑)

結構、小学校に行くのを楽しみにしていたのに・・・っていうご家庭が
多いような気がするんですが、幼稚園や保育園からのギャップと言うか、
姿勢としてやっぱり変えなきゃいけないところがあるから・・・か、
対応しきれずにっていう感じがありますかね・・・。

編集長
編集長

先程話してくれたような事ですが、学校とYUME School木更津さんの
大きな違いってなんでしょうか?

学年を超えて活動するって事が基本的にメインになりますので、
上の子と下の子と一緒に戯れたりしながら、学びだけじゃなく、
関わり合えるっていうのは学校とは大きく違うところかなぁと思いますね。

上級生見ていれば、安心も出来ますし、
上級生は下級生に頼ってもらったりする事から自己肯定感も上がりますよね。

編集長
編集長

確かに!こうなってくると学校行けない事も
別に問題ないような気がしますね。とは言え、古い考えの僕の質問ですが
今後、日本の教育ってどうなっていくんですかね?

難しいところですよね・・・。

選択肢としてはフリースクールというのは大きくなってきてるのかなぁとは思いますよね。

うちのように出席扱いになるようなフリースクールも増えて来てますからね。

編集長
編集長

増えてきているっていう段階なんですよね、まだまだ・・・。
ホームスクリーニングなどもまだ一般的じゃなかったり、
日本ってそういうところでは後進国なんですよね・・・。

ここに来ている子達に手にして欲しい事ってどんな事がありますか?

先程も話したように、やっぱり、

自分の意見を言えるようになって欲しいですかね。

勿論、人に言われて、流されて生きるのも別に悪くないと思いますが、
大事なところは伝えらえるようになって欲しいですね。

「これをやりたい!」とか「これはやりたくない!」とか
そういうのは、話せるような大人になっていった方がこれからは良いのかな・・・と。

それが自分の好きな事、出来る事を追求する事にも繋がると思うんですよね。

そういうのを探していく段階から大切にしていく為には
自分の意見を持っていくって大事ですもんね。やっぱり。

そこのお手伝いが出来ればな・・・とここでは考えています。

編集長
編集長

僕なんかは個人的に物凄く大賛成なんですが、やっぱりなかなか、
常識から外れる事とかって怖いじゃないですか?我が道を行くのって。
そこってどのように子供達に伝えてますか?

うちのフリースクールの母体の部分が割とそういう、フランチャイズな部分があるので、
色んな業種、多種多様な考え方の人達がいたりするので、
そういう方々から話が聞ける機会っていうのを作ったりします。

やっぱり中学生の子達の中には、人の下で働きたくない!っていう
訴えを持っていたりする子達もいたりするので、
そこはそういう方々の話を聞いてもらって、

なるべく自分の好きな事、興味がある事を
深めてもらうような流れを作らせてもらってますね。

編集長
編集長

では、まとめに入るようですが、今現在、不登校のお子さんをお持ちの
親御さん達に何か一言いただいてもよろしいでしょうか?

一番は、ホントどこでも良いんで、相談に行っていただく事。
声をとにかくあげていただく事が大事かなと思います。

自分の子だけ、自分のところだけ、って孤独感をお持ちの方が結構いらっしゃるように思うんですが、
ホント、結構いらっしゃりますし、思ってた以上に特別な事ではないってわかっていただけると思うんです。

頼るべきところに頼ってもらって、そこでコミュニティー作ると、
同じような境遇の方にも出逢えたりしますし、

そこで出逢える親御さん同士のやりとりも、とてもこの先の勇気にもなりますので、
ホント、何処でも良いのでご相談いただけたらいいのかなと。

編集長
編集長

先程の話じゃないですが、親御さん自身が持ってる常識や理想がある中で
小林さんはどういったお話をしていったりするんでしょうか?

そうですね・・・ここに来よう!と決められた親御さん達は
一歩引いて見れるようになった方が来られてると思いますので、
改まってお話をする事はないですね。

最初は引っ張ってでも学校に連れて行こうとしてしまったんだけど、
もう、今ではあれはいけなかったな・・・と思って、
学校行かなくても良いよ。という風に一歩引いて見られてる感じで・・・

無理矢理は行かせなくても良いんじゃないか?って
結論に至ってる方がここに通うお子さんの親御さんでは多いです

先程のお話の通りですが、そういう親御さん同士の繋がりも
とても良い結果に繋がっていますよね。

あとは学校も勿論、出来る事沢山あると思うんですが、

フリースクールはフリースクールで
ここだから出来る事があるので、そういうのも大きいですかね。

そういう事をお伝えする事があります。

お子さんがやりたい事が、学校では出来ないんだけど、
フリースクールでは出来る。なんて事もありますからね。

編集長
編集長

割と柔軟に、子供達に必要な事として、フリースクールだったり、
学校だったりを考えていくって感じなんですね。

併用するぐらいの感覚でも良いと思ってるんですよね。

実際あるんですよ。

運動会体育祭は楽しくないから嫌だけど、
合唱は楽しいからやる!

って感じで、その子が好きな事を伸ばしていければ
それが一番良いんだろうと思うので。

フリースクールの方が出来る部分はフリースクール。

学校でしか出来ない事はやっぱりありますから、
それは学校に行って、楽しんでもらって・・・

と言う感じで良いと思うんですよね。

だから、

学校に行く!っていう選択肢は別に無くさなくたって良いんです。

編集長
編集長

そうなんですね。色んなフリースクールさんがあるので、面白いですね!

うちはそうですね。例えば、ここでサポートして勉強が楽しくなってきて、
もっと勉強したくなったら、学校行ってみても良いんじゃない?みたいな感じだったり、

あとは、ちょっと学校行って相談してきたよ。っていう生徒さんがいたら、
それは「凄いね!良いね!」と背中押してあげたり・・・

そういう感じですね。ここでのやり方は。

なので小学校5年生から通ってくれていた子が、6年生を経て、
中学校から普通に学校通うようになった。なんて事例もあったりします。

編集長
編集長

最後の質問になりますが、今現在、不登校だったりして
親御さんとも衝突してしまって、苦しい、つらい、当事者の子達に
何か掛けられる言葉はありますでしょうか?

きっと、今がBESTではないと思います。

理想の状態、理想の空間ではないんだと思うので、

一歩だけでいいので外に出てみませんか?

そのお手伝い、何か出来ればと思うので・・・いつでも頼って欲しいなと思います。

終わりに・・・

教員を目指していた時の想いはそのままで
子供達と向き合う姿勢がそこにはありました。

インタビュー中も子供達が小林さんの元にやってくる様子があり、
日々の中の関わりも本当に親身で暖かなんだろうと感じ、
不登校であることや、未来が閉ざされたような気持になってる子や
その親御さんにとって、素敵なキッカケになるんだろうな・・・と

そう思う編集長でありました。

☆小林さんがいらっしゃるところ☆

施設名YUME School木更津
住 所〒292-0825
千葉県木更津市大和1−8−6
モリビル2F
営業時間・定休日月〜金 9時〜18時
定休日 土日祝日
対応地域木更津市君津市袖ケ浦市館山市富津市
対 象児童障がい者不登校
対応内容復学学習支援居場所
公式サイトhttps://school.yume.support/kisarazu/

インタビュアー:山田賢明
     編集:山田香綸