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Pick up インタビュー 長生ひなた 所長 澁澤 茂さん

2022.05.29

長生ひなた 所長 澁澤 茂さん

はじめに・・・

今回、インタビューさせていただいた長生ひなたの所長、澁澤 茂さん。

NPO法人長生夷隅地域のくらしを支える会 長生ひなた所長
NPO法人母里子ネット 理事
NPO法人ひびき 理事
NPO法人上総小農苑 理事
一般社団法人千葉県社会福祉士会 会長
社会福祉法人千葉県社会福祉協議会 理事
社会福祉法人薄光会 評議員
社会福祉法人FLAT 評議員
社会福祉法人博和会 評議員
社会福祉法人ふなばし児童福祉会 評議員
社会福祉法人ウィズ 評議員  などなど・・・

数多くの肩書きを持っていますが・・・
穏やかで、尚且つ不思議な雰囲気のある澁澤さん。
24時間365日対応している、その人柄に迫ってみました。人付き合いに傷付いてる方々に接していく上での心構えはなんですか?

編集長
編集長

今日はよろしくお願いします。
ホント澁澤さんと話したかったんで嬉しいです。

いやいや、僕なんかで・・・光栄です。
よろしくお願いします。

編集長
編集長

では早速質問ですが、こういった支援を始めたきっかけって何ですか?

大学卒業後、埼玉県にある入所施設に併設された学校に住み込みで一年間学び、
その後、千葉県長生郡の福祉型障害児入所施設「槇の木学園」で平成元年より仕事をスタートしました。

相談支援も行ってましたが、みんなで遊びに行ったりもしていましたよ。

相談してくれる人達の色んな話を聞いている中で気付いたんですよね。
普通に生活していく上での様々な困難があってそれが問題なんだなぁってね。

そこから

「自分ができる事は、できる限りお手伝いしたいな」

と思い、色んな人と付き合うようになりました。

編集長
編集長

面白いなぁ・・・できる事をやろう!で福祉になったのは何故です?

福祉の世界に入ると決めた理由は割と明確なんですよ(笑)
高校生の時、私生活で辛いことが重なった時期がありまして・・・
その時『自殺について』(著:ショーペンハウアー)という本を読んだんですよね。

その中の言葉で

「生きている今も死んだ後も魂の状態は変わらない」

というのがあって、思わず部活の仲間に

「別に死んじゃってもいい。」

と言う話をしちゃったんですよね。

でね。その時、仲間たちが泣いてね。
引き留めてくれたんですよね。

それで「自分が死んで泣いてくれる人がいるうちは死んじゃいけないな」と思ったんです。
「ここまで生きてこられたのは、みんなのおかげ。何か恩返ししたい」
福祉の勉強をするようになったんです。

山田さんの人生の方がよっぽど面白いでしょ?(笑)

ただ高校生にしては生意気だったし、若かったんですよね僕(笑)

人を支援する方法は今だったら色々思い浮かぶけれど、
当時は何もわからず知らずで

「とにかく支援するには、福祉なんだ!」

と、それしか浮かばなかったんで、その道に進みました。

編集長
編集長

いやいや、シンプルな考え方でサッと福祉にいったのはホント面白いです。
ちなみに今支援していて、引きこもりの方ってどんな方が多いと感じます?

家族でも友達とでも、とにかく

人と付き合うのが苦手ですよね。

沢山の人と付き合うのが苦手だったりして・・・
きっかけは何かに失敗したりとか・・・ホント色々ですが、
人との関係がうまくいかなくなってしまう人ですよね。

頑張って大学出ても、なかなか仕事がうまくいかなかった人とか・・・
つまずいて外に出るのが億劫になったりとか・・・

うん・・・人付き合いが絶対的に苦手ですね。

色々だけれど、基本的な姿勢としては

「押し付けない」

ことかな。

編集長
編集長

そうですね。逢える逢えないか、話す話さないかだけでも
ハードル高いですもんね。

うん。逢ってくれない人も中にはいて・・・あ、勿論ご家族の許可は得てるんだけどね。
お部屋の前まで行っても拒否されたりしたこともあります。

それでも「押し付けない」が大切なんですよ。

編集長
編集長

その方は?どうなったんですか?

「あるゲームを買いたい」というきっかけで外に出て、働いていたんですよね。

色んなきっかけがあるんだなと思った一例かな。
生活の状況が変わると、だれかに頼らざるを得なくなって、ようやく動く人もいるんですよね。

決めるのは本人なんです。

こちらからできることは提案するけども。
様々な支援を受けることには本人が納得しないとね。

編集長
編集長

決めるのは本人次第。僕らは出来る事を精一杯ってことですね。
これからの支援ってどうなっていくべきと想いますか?

ヤングケアラーって言葉があるでしょ?
昔は無かったんだけどね。ああいう風に言葉にすることで
問題に上げてもらえるって言うことが沢山あると思うんだよね。

引きこもりも誰かが言葉にする前は

「おうちで静かに過ごせる人、家事手伝いとかいう人」

だったのかも知れないよね(笑)

言葉にすることで、ことさら問題視させてしまうのも問題な気がするんです。

問題視させるから余計親御さんを困らせてしまうようなね・・・。

そう考えると・・・やはり本人が困っているかどうかが大事かな。

編集長
編集長

確かに・・・ご本人様が困ってないのに周りが・・・って変ですもんね。

うん・・・。

自分が暮らしやすい環境を作るには自分もある程度やらなければならないこともあるんですよね。

だから周りの人が煽らない方がいいと思う。

僕は子供の避難場所になれるといいなぁ。と想ってまた動いてるんだけど、
10年20年のスパンで物事見てるから、周りから見たら僕の動きに対してモヤモヤすることもあると思う(笑)

相互理解というか、支援する側が相手の事をもっともっと理解して
煽らないようにしていくのが大切かなぁ・・・って。

そういうのは山田さんの方が詳しいと想うよ(笑)

いつか支援を求めてくれたときに提示出来るもの増やしていければいいのかなぁ。

編集長
編集長

周りが、支援する側が柔軟であれ!って事ですね。

あと、間の場所がなかなかないよね。
居場所をつくるところからまず始められたらいいのかな。
そこからちょっとずつ広がっていければ・・・。

まぁなかなか頑固な人もいるけどね(笑)

あちこち行ってダメになって、結局ここに戻ってきてくれたりもあるし、
いろいろだよね。色々。

編集長
編集長

今引きこもってる人や、そのご家族、関係者に伝えたい事をお願いします。

焦らなくてもいい!

かなぁ(笑)

色んな人と付き合っていると、人生なんとかなると思えてくるんですよね。

あと、親御さんに対しては

人を頼ってもいい

と伝えたいですね。

編集長
編集長

そうですね。8050問題にしても凝り固まっちゃって
解決が見出せないご家庭が目立ちますもんね。

そういう意味では僕はこの地域から離れるつもりはないので、
あと20年くらいはここで仕事できるかなと思っているから・・・

「今」どうにかならなくても、長いスパンで考えてほしいな。

終わりに・・・

支援者同士の交流を求める声を最後にいただきインタビューを終えました。

ざっくばらんに、それでいて暖かな話し口調。

そこからは親近感、そして信頼感を感じさせていただきました。
そして、確かな知識で皆様に役立つ様々な支援を行っている澁澤さんでした。

☆澁澤さんがいらっしゃるところ☆

施設名長生ひなた(中核地域生活支援センター・自立支援センター)
住 所〒297-0073
千葉県茂原市長尾2694
営業時間・定休日365日24時間緊急対応可能!
対応地域一宮町白子町長生村長南町長柄町睦沢町茂原市
対 象児童未成年成人高齢障がい者不登校
対応内容相談
公式サイトhttps://hinatachukaku.wixsite.com/hinata/blank-6
お問い合わせ電話またはメールにてお受付しております。

メール:hinata.tyousei@lilac.plala.or.jp

《中核地域生活支援センター》
○TEL : 0475-22-7859
○FAX : 0475-22-7844

《自立相談支援センター》
○TEL : 0475-36-3013
○FAX : 0475-22-7844

インタビュアー:山田賢明
     編集:山田香綸