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Pick up インタビュー NPO法人ユース・サポート・センター「友懇塾」理事長 井内清滿 

2022.11.27

NPO法人ユース・サポート・センター「友懇塾」理事長 井内清滿 

はじめに・・・

特定非営利活動法人ユース・サポート・センター友懇塾 理事長

ちば南東部地域若者サポートステーション 代表

その他にも様々な場所で活動されている井内さん。

法を犯してしまった子供達や、引きこもりなど、
多くの人達の立ち直りに尽力していらっしゃる、その人柄に迫る!

経緯も含め細かくインタビューさせていただきました。

編集長
編集長

早速なんですが、触法少年とかそういった方々への支援活動を
始めたきっかけはどんなものでしょうか?

私は長い海外生活の中で戦争をいっぱい見てきた。人間を見てきたってことね。

そういう中でいわゆる人間の「差別」これが凄いって事に気付いてね・・・。

日本では意外と知られてないのが、人身売買。
実は人身売買では世界でもトップクラスだったりするって知らないでしょ?

外国人の女性を日本に連れてきて、風俗で働かせて、そこで売春させてるの。
そういうのは世界でも日本はトップクラスで有名なんですよ。

そういう中で日本は安心安全の素晴らしい街だと言ってるわけ。

日本の貧困もそうですよね。

全く自覚がない国民性の中で平和が当たり前になってる今の世の中じゃ
子育てもそうだし、人種差別とかも含めて、なくならないんじゃないか。

私は色んな戦争経験してきて、ベトナムで戦争経験した中でやる側やられる側の苦悩、苦心を沢山見てきて、
「死」というのを間近に、人間の強さ弱さ、ってのを全部感じた時に、

人を差別ってのは絶対やっちゃいけない。

全ての人を平等に扱っていく事をやってみようという。
これが最初の動機かな。

編集長
編集長

全ての人を平等。そうですね。障がいとか児童とか、
そういうのに縛られずにって事ですね。

全ての人と平等に同じ目線で話が出来るから、全ての人の相談に乗れる。

編集長
編集長

例えば井内さんは、社会と接点を持ちたくないって人とは
どう接しているんでしょうか?

基本的に私のところに来る相談っていうのは、子供からの相談が1割、殆どがお母さんお父さんといった保護者。
多くの支援者は「子供の問題なんだから、子供を連れてきなさい。」ってよくやるんですよね。

子供が来ないと話出来ない。子供は引きこもってる訳だから、あるいは人に逢いたくない訳だから、
その人を連れてくるってのはエネルギーが凄いいるんですよね。

それを絶対やっちゃいけないと私は思ってる訳。

解決していく一番上手い方法は
大人を変える事なのよ。

その大人が子育てを知らない訳ですよ。
今の大人はお父さんお母さんおじいちゃんおばあちゃんから、子育てを教わってないの。
だから子育てをわからず、子供への接し方がわからなくなって・・・
「もう、どうしていいかわからない。」っていう状況で私のところに相談に来るんですよ。

だから子育てって、子供の考えってこうですよって、ハッキリ伝えてあげて、
お父さんお母さんまずあなた達が反省しましょうよって、話すんですよね。
子供はとても純粋に求めてる事も含めて、わかりやすいんですけど、
大人が色々考えすぎてて見えてない事が多いんです。

親から変えていかないとダメなの。それと同時にもっと言えば社会を変えなければいけない。

でも子供も人格もあるし、人権もあるし、それらを無視して子育てをするという事は絶対にやめなきゃいけない。
自分の我が子であっても、やっぱり人格を尊重しなければならない。

編集長
編集長

相談したい方はどうやって井内さんのところへ辿り着くんでしょうか?

みんな迷って迷って、ですよね。

たらい回しされて、結局、何度も同じところに誘導されて・・・
辛い、苦しい中で私のところに辿り着くんですよね。

で、やはり親御さんの想いが強すぎて、クレーマーみたいになってる人もいて、
相談窓口や他者を批判する言葉がバァァ!っと出てくる。

それではあなたの子供とも向き合えませんよ!とすごい叱るんですよ。
叱ると怒るは違くて、怒るってのは感情、叱るは教育だから。
行政含めて色んな相談所も叱るって事が出来ないんですが、
やった方が良いって私は思いますね。

編集長
編集長

そもそもなんで叱れない、
相手に合わせたアドバイスになっちゃうんですかね。

それは長年経験した中で、このやり方しかなかったんでしょうね。

相談する側、受ける側、両方見てるとお互い踏み込まない話をしていますよね。

この壁を壊せた方が良いとは思うんですが・・・行政はそれができない。
行政っていうのは、そういうことを言ってはいけません。って世界なんですよ。
その話をせっかくしに来てくだった方なので・・・
お困りですね、大変ですね。って、労うようなそんな話をせねばって・・・。

だから当たり障りのない相談で終わるんですよ。
それはかえって解決に結びつかないんですよ。

第三者だからこそ相手と話したときに相手の長所と欠点って見える訳じゃないですか。
親御さんに子供の様子、話を聞くと、自分から見た子供の話になるでしょ?
当たり前ですけど・・・子供から見たお父さんお母さんわかりますかっていうとわからない。
そこをコミュニケーション不足と捉えてもらって、そっから変えていかないきゃならない。

編集長
編集長

だから親から入っていくって事なんですね。
そのような支援がその他の団体で出来ないのは何でなんでしょう。

まずひとつはね経験だと思いますよ。
マニュアルを勉強している人は基本的に出来ないんじゃないかな。

マニュアルで入っていくと頭が固くなっていきますよね。
当然ですけど、親を叱りましょうとは書いてない。
相手に不愉快を与えないような話し方をしましょうとか、そういうことは載ってるよ。

だけどそれで解決するんだったら、もう解決どっかで出来てるでしょ?って思うんですよ。

なんでそういう人が増えてるの?って話じゃない。

編集長
編集長

とにかく相手が話したくなる状況を作る事に尽力しつつ、
問題と真摯に向き合うからこそ、

言いづらい事も言える支援体制を作っていくんですね。

うん。あと、連携も大事ですよね。

発達支援障がいセンターとか色々とあるじゃないですか。
そういうところにも緻密に連絡して、その人が同じ話を聞かなくて済むようにしてあげる。
相談者がまた同じことされたよ、ってのをないようにしてあげて、
上手く連携しているなっていうのが相談者にもわかると、やはり安心出来ますもんね。
私はそこまでやりますね。

編集長
編集長

なるほど。井内さんにしか話してない事を他の人が知ってるのは
(相談者さんは)抵抗ないんですかね。

それは一番始めに言います。しっかりと説明する事で了解を得ているのが前提ですよ。

私はずっと関わっていきますが、私としっかり繋がりがあるから、
他の窓口の方とも話をしてみたらどうですか?っていう流れですね。

編集長
編集長

それは信頼関係崩しちゃいますからね。
社会全体で親を指導すべき!って方向に変わっていく為に

どうすればいいんでしょうね?

今私がやろうとしているのは正しくそこなんですけど・・・、
高等学校無償化って国が言ってるけどね、あれは無意味だと思うんですよね。

例えばひとり親っていうのは、週4日5日働けないんですよ。

週3日とか1日3時間4時間でとか、子供を見ながら働くってしようとしたらそうなっちゃうでしょ?
周りの子が塾とか行き出したとしても・・・生活に困窮している親御さんの子供は塾に行けない。
小学校中学校で教育格差が出来ちゃうでしょ?

本当に高等学校無償化をするのであれば、ひとり親がしっかりと働ける環境を作る。
それで子供にちゃんと教えられる環境を作る。

私が今これからやろうと考えているのは、まず学校の先生とかにボランティアの方に来てもらって
子供達に勉強を教えてもらう。塾に行けない子供達をちゃんと面倒見て、教育格差を
小学校の時からなくしてあげるような仕組み作り。

それをやることによって初めて高等学校に行った時に無償化で勉強ついていける訳ですよ。

塾に行かせられない子どもたちを面倒見るお金を出せよというのが私の考え。

編集長
編集長

ホームスクリーニングとか、
家で見れる環境を作ろうって流れがありますからね。
最後に井内さんから親御さんたちに対して、

お子さんと向き合う為のアドバイスありますか?

叱られる勇気を持とう。相談を受ける側の人から叱られる勇気を持とう。

親が見直すべき事を理解していけば、必然的に家に帰って、子供に対する言葉遣いが変わってきますよね。
そん時、子供は「うちの父ちゃんは最近おかしいな」「うちの母ちゃん最近変だな」って
思ったりして・・・思った時がチャンスなんですよ。

編集長
編集長

まず親が変わって、その変化を子供に感じさせて・・・
そこから子供が話せるような環境を作っていくってことですよね。

で、親から子供に伝えようとしたり、言葉で話そうとすると、つい感情が先にいっちゃうんですよね。

そこも注意が必要なところです。

例えば、変な話だけど子供が帰り遅いとかってあったとしたら、
帰った時には「ご飯できてるよ」「チンして食べて」って手紙程度で置いておくので良いんですよね。
そこまで親は必至になって起きてなくて良いんですよ。
「お風呂湧いてるよ」とか、それだけで良い。それ以上の事は言わなくても良いんですよね。

編集長
編集長

あーそれ大事ですね。全部わかってるからご飯も用意してあるし
「あなたの帰る場所はここだよ」「私達はあなたのこと待ってるよ」って、
そういう行動からわかるんですよね。

親との約束っていうのは破られる可能性だって親はわかってしなきゃいけないんですよね。
破られて親がカッとしていたら、それは約束をしない方が良い!ってなりますからね。
門限なんか破るのが子供。

とにかく敵にならない事が大事ですよね。

終わりに・・・

ご自身の戦地での体験から
お互いが平等である、そんなやりとりが大切だと説く井内さん。

多くの事業者様と向き合わせていただくインタビューの中で
共通して見えてくるメッセージに
やはり大人側の見直すべき事があるんだなぁ・・・と
改めて想う山田なのでした。

☆井内さんのいらっしゃるところ☆

施設名ユース・サポート・センター友懇塾
住 所〒267-0066
千葉県千葉市緑区あすみが丘
8丁目2番地3
営業時間・定休日10時~18時
時間に限らず!
いつでも相談してください!
対応地域千葉県全域
対 象児童未成年成人高齢障がい者不登校
対応内容相談
公式サイトhttp://yukonsupport.sakura.ne.jp/
お問い合わせ〒267-0066
千葉県千葉市緑区あすみが丘
8丁目2番地3

10時~18時

電話:090-8598-0278
FAX:043-308-9374

yukon@world.ocn.ne.jp

インタビュアー:山田賢明
     編集:山田香綸